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同じ雨


もしかしたらALSかもしれない・・・。

医師からそう言われたあと、どうしても知りたかったことがあった。

それは、「なんでわたしなのか・・・」ということ。

今までくじ運が悪く、福引の景品はいつもポケットティッシュと決まっていたのに、どうしてわたしが10万人に1人の病気にならなくてはいけなかったのか。

しかも、人生の絶頂とも思われる最高の時に・・・。

ある人からは、「悪霊が憑いているからお祓いをした方がいい」と言われたり、自分でも何か体に悪いことをしたんじゃないかと思い、心の中が真っ黒な雲ですべて覆いつくされたような気持ちになった。

病院からの帰り道、旦那に「なんでわたしなのかな」と呟くと、「それが修行なんじゃない?」とサラっと言う。

「なに?修行って?」

帰宅してすぐに仏壇の辺りをゴソゴソしていたと思ったら、何冊かの薄い古びた本をもってきた。

それは、旦那がボーイスカウト時代の総仕上げに勉強した仏教の教本だった。

開いてみると、そこには子供向けに仏教のことがわかりやすく書かれていた。


「な~んだ、子供向けの本か・・・。」


軽い気持ちで読み始めて5分後、わたしはひとりきりで思いっ切り泣いていた。


「雨が降ったとします。もしあなたがこれから遠足にいこうと思っていたら、その雨は嫌な雨になりますよね。

 でももし干ばつが続いていたなら、その雨は恵みの雨に思えるでしょう。

 降っているのは同じ雨なんです。

 その雨を嫌な雨と思うか恵みの雨と思うのか、それはあなたの気持ちの持ち方で変わります。

 仏教とは、不都合なことを神様にお願いして都合の良いように変えて欲しいとお願いすることではなく、

 不都合に思えることが起きても、不都合ではないと思える心になる助けをするものです。」


そして、読み終えたとき、心の中の真っ黒な雲は一瞬にして消え去り、スッキリと晴れた青空に変わっていた。


今はALSに罹ったことを「恵み」とはまだ思えないし、身体が動かなくなっていくのに周りの人達に迷惑掛けてまで生きて行って良いのかと思わない日はないけれど、でもこれが人生でわたしに与えられた修行ならとことんやってやろうじゃないの。

どうせ迷惑掛けるなら、ALSを「恵みの雨」と思えるくらいとことん幸せに生きていかなくちゃ、迷惑掛けられた人達に合わせる顔がないもんね。

同じ雨なら・・・、幸せにならなくちゃ・・・ね。





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takekos1

Author:takekos1
はじめまして、takekos1(タケコ)です。
四年前までフリーランス・インテリアコーディネーターとして仕事をし、小学校3年生の男の子の母親で、育児&家事に追われる普通の42歳の主婦でした。
突然のALS発病で大好きだった仕事を失くしたけど、どんな時でも笑顔だけは忘れず残された日々を楽しみながら生きていたら、突然進行が止まりました。
そして、今新たな幸せな人生を歩み始めています。
難病だって身体が動かなくなったって、生きていればきっと幸せは見つけられるって信じてます。
病気についての詳しいことは、下記のブログで書いています。
http://plaza.rakuten.co.jp/takekos1/

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