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「いと」の本

去年の9月の初め、介助犬協会の伊藤さんから突然電話があった。

「盲導犬クイールの一生」の写真を撮られた写真家の秋元良平さんが、「いと」の本を出版されるという。

秋元さんは「いと」が子犬の頃からずっと成長を追って写真を撮ってくださっていて、介助犬になれなかった「いと」がわたしの家に引き取られて幸せになった姿をカメラにおさめる為に、協会から引き取った当日に我が家まで同行していただいて以来、親交を深めさせていただいていた。

伊藤さんの話しをよく聞くと、秋元さんだけの写真集ではなく作家の原田マハさんという女性が文章を書くのだという。

その原田マハさんと秋元さんが本の執筆に取り掛かる前に、わたしに取材をしたいという旨だった。

実はその電話を受けた数日程前、わたしはALSの疑いで大学病院に検査入院することが決まっていて、多分一週間位と言われたベッドの空きを待っているところだった。

その時すでに体調もかなり悪かったので却ってご迷惑かと一瞬迷ったけど、「いと」についての一大事・・・。

ここは母として頑張らなければという想いで、病気のことを少しだけ話し「入院前までに来ていただけるなら」という条件でお受けした。

そしてわたしの入院2日前、お二人が忙しいスケジュールを割いて我が家へ来てくださった。

秋元さんは久し振りにお会いしたのに、前回お会いした時のままのいつもの自然体の笑顔とトーク。

マハさんは初めてお会いしたのに、何故か旧友に会った時のような懐かしい不思議な感覚に襲われた。


「いと」について、「介助犬」について、「人生」について、「子供の教育」について・・・。

短時間だったけど、密度の濃いお話しをたくさんさせていただいた。

入院中はマハさんと何度もメールのやり取りをさせていただき、マハさんからの励ましのメールと「いと」の本の完成を励みに入院生活も頑張れた気がする。


そして今日から約一か月後・・・。

3月24日(木)に 「いと 運命の子犬」 が 文藝春秋 から出版されます。

介助犬協会の主旨について、介助犬の使用者の方々の喜び、介助犬を育てる人達の想い、そして介助犬になれなかったけど、そのことこそが運命だった「いと」について丁寧に描かれた本です。


入院中にわたしがマハさんに送ったメールの一文です。

「人生も犬生も、やはり終わってみなければわかりません。
 
 精一杯生きていれば、きっと素晴らしいゴールが待っている筈だと信じています。」


いつもニコニコ余計なことは言わない秋元さんが、ファインダーを通して伝えたかったこと。

いつもパワフルで元気いっぱいのマハさんが、風邪でダウンしながらも必死で描きたかったこと。

介助犬の育成に携わる方々が、一人でも多くの人に介助犬の素晴らしさを知ってほしいと思う願い。


みんなの想いがひとつになって、たくさんの人達に伝わることを祈っています。


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プロフィール

takekos1

Author:takekos1
はじめまして、takekos1(タケコ)です。
四年前までフリーランス・インテリアコーディネーターとして仕事をし、小学校3年生の男の子の母親で、育児&家事に追われる普通の42歳の主婦でした。
突然のALS発病で大好きだった仕事を失くしたけど、どんな時でも笑顔だけは忘れず残された日々を楽しみながら生きていたら、突然進行が止まりました。
そして、今新たな幸せな人生を歩み始めています。
難病だって身体が動かなくなったって、生きていればきっと幸せは見つけられるって信じてます。
病気についての詳しいことは、下記のブログで書いています。
http://plaza.rakuten.co.jp/takekos1/

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